2017年の映画『判決、ふたつの希望』を見ました!

この映画はレバノン映画でアカデミー賞にノミネートされた名作ですね!
採点4.0/5.0
あらすじ
レバノンの首都ベイルート。パレスチナ人のヤーセル・サラーメ(カメル・エル・バシャ)とキリスト教徒のレバノン人トニー・ハンナ(アデル・カラム)が、アパートの水漏れをめぐって口論を始める。さらに、ある侮辱的な言動が裁判に発展。これをメディアが大々的に報じたことから政治問題となり、さらには国中を揺るがす騒乱が巻き起こる。
以下ネタバレあり
冒頭レバノンではスピーチが行われていてレバノン人のトニーは妻のシリーンが妊娠中。
シリーンは引っ越したいと話していてトニーに却下される。
トニーは車の工場で働いていて家で水撒きしていると工事していたパレスチナ人のヤーセル達に水がかかってしまう。
トニーはクレームを相手にせず、ヤーセルは無断で工事。
トニーはそれを見て怒ってハンマーで排水管を壊してしまい、ヤーセルと揉める。
そしてトニーは聞き取りされて逆に謝罪を求めて訴訟をチラつかせる。
ヤーセルは上の者から注意されて謝罪しに行くことに。
上司はシリーンにお詫びの品を渡すがトニーは返しにくる。
トニーは気難しく、謝罪しろと話して取り合わない。
ヤーセルは厄介なことになったと上司に言われて謝罪を促される。
ヤーセルの妻のマナールも謝罪を促すがヤーセルはやる気なし。
トニーは仕事中に外に出て欲しいと言われてヤーセルと会うように求められる。
そして渋々応対してヤーセルは謝罪を促されるがトニーはお前らは謝罪すらできないから評判が悪くてクズだと話す。
ヤーセルは何も言わずに背を向けてトニーはなおも暴言を吐いてヤーセルは暴力に出てしまう。
トニーは肋骨を折られてしまい、父からも今回はお前が悪いと言われる。
しかしトニーは取り合わず、難民キャンプに行ったヤーセルが逮捕できないと知って警察にも激怒。
シリーンとも喧嘩してしまい、ヤーセルは部下たちに仕事を指示。
トニーとヤーセルは仲直りしてお腹の子供のことを話す。
ヤーセルは出頭してトニーは告訴の取り下げを求められるが拒否。
裁判が始まってトニーは賠償金額は判決次第だと話す。
そしてヤーセルからの謝罪を代理人なしで求める。
ヤーセルはそれなら有罪でいいと話してトニーの水やりも人がいないことを確認しなかったと裁判で詰められる。
ヤーセルは突然攻撃的になった理由を聞かれて謝罪を拒んだことを聞かれると値しないと真っ向から対立。
そして謝る気だったが殴った理由を聞かれると答えない。
そしてトニーの言葉が気に入らなかったと話して沈黙。
トニーに聞かれるがトニーは答えず、判事は排水管が原因ではないと指摘。
法廷は沈黙する2人に証拠不十分と話してトニーは計画的犯行だと怒る。
トニーの主張は棄却されてヤーセルは保釈されてトニーは荒れて退廷させられる。
そして去り際にパレスチナ人が償うのは当然だと捲し立てる。
ヤーセルは釈放されてマナールと話してトニーは荒れてシリーンに当たる。
議員は工事現場を見にきてヤーセルがパレスチナ人であることを指摘して上司のタミールに経費を抑えろと話す。
トニーは悪夢を見ていて職場で倒れてシリーンに見つけられる。
トニーは入院してシリーンも隣のベッドで寝ていた。
赤ちゃんは生まれていてトニーは控訴することになる。
そして弁護士たちと会い、彼らはトニーの味方をする。
トニーは損害賠償はいらないと話して発言の細部を詰める。
ヤーセルも弁護士をつけることになりシリーンは娘を助けろとトニーと喧嘩。
裁判は大きな問題になりメディアも注目する。
裁判は始まってトニーが倒れたのは怪我のせいだと話してシリーンも切迫早産でストレスを受けていたと医師は話す。
ヤーセルの弁護士は異議ありでシリーンは2度流産してると指摘。
ヤーセルはやりすぎだと話して個人の秘密は暴くべきではないと話す。
ヤーセルは過去に人種差別発言をしていて過去の工事現場の上司はそれでも仕事は有能だったと語る。
しかし彼は過去にも暴力的な発言をしておりトニーの弁護士のナディーンはヤーセルの弁護士のワジュディーの父だった。
ナディーンは裁判はおりないと話して2人は裁判中に喧嘩して怒られる。
この裁判はレバノン人とパレスチナ人で小競り合いが起こるほど問題に。
トニーはテレビに出演を依頼されてシリーンはなぜあんなに有名な弁護士のナディーンが引き受けたのかと不審に思う。
裁判は注目されてみんなが裁判所につくとみんなに囲まれる。
そして裁判はパレスチナ難民の起こした問題にも波及する。
ヤーセルはかつてパレスチナ人のムハンマドを殴りつけて障害を負わせていたことが明かされる。
ナディーンはこのことを糾弾してワジュディーはムハンマドの軍隊は国民を虐殺したと反論。
そしてトニーの言葉でヤーセルは極度に傷ついて暴力を振るったのだと反論する。
ヤーセルはタミールから退職金をもらってクビにされる。
彼は荒れてナディーンはヤーセルに謝罪を願っただけだと話す。
ナディーンはユダヤ人と発言してトニーも批判にさらされてしまう。
ナディーンは政治的な問題を絡めてきて泥沼になる。
トニーは街中でバイクに襲われて脅しの電話もくる。
彼はユダヤ人から攻撃されてバイクの男は仲間に追いかけられて事故る。
しかし彼はピザの配達員でトニーはまたも批判される。
パレスチナ系は一斉に暴挙に出てヤーセルを援護。街中でもデモが起こる。
トニーとヤーセルは大統領と面会して問題を解決したいと言われる。
大統領は祖国のためにどちらも目を瞑れと話す。
トニーは拒否してあくまでもヤーセルを糾弾する。
そしてあくまでも謝罪を求めてるだけだと大統領も糾弾する。
2人は外に出てトニーはヤーセルの壊れた車を修理してあげる。
そして自分の車に乗り込んで言葉を交わさず去る。
レバノンの代表はトニーに苦しみは理解するが歴史は変えられない、前に進めとテレビで語る。
トニーはナディーンと裁判で戦争について質問され、ナディーンは多くの兵士がかつて攻めてきたことを持ち出す。
トニーはナディーンの紛争の歴史の説明に割って入って退廷。
トニーとヤーセルは互いに悩んでトニーはヤーセルに会いにくる。
ヤーセルはお前の欠点はしゃべりすぎることだと話して口輪でも嵌めとけと話す。
トニーが今度はヤーセルを殴ってヤーセルは謝罪して背を向ける。
トニーは娘を愛して元の生活に戻っていく。
その後2人はまた裁判所に来てヤーセルは脇腹を抑えてくる。
ワジュディーは2人の問題は誰にでもあることだと話してナディーンもトニーもまた祖国の中で難民なのだと語る。
そして判決を迎えて裁判長はヤーセルは無罪となる。
退廷したトニーはヤーセルに微笑んでヤーセルも柔らかな笑顔を向ける。
所感
引き込まれたね…
すごくセンシティブな話で前半の展開は特に引き込まれた。最後は分かり合えたことで良かったね。
まぁ民族間のいざこざはどこでもあるし、日本の部落だってそうで外国人差別もそうだよな。なんか間違ってるけど。
部族がどうとかいうよりも、その相手と揉めた時に持ち出すイメージ。そんなこと何も関係ないから悲しいね。